概要・機能
飛行計画チェッカーは、作成済みの飛行コースを飛ばす前に検算するツールです。 KML/KMZを読み込むとコース延長から飛行時間とバッテリー本数を計算し、 写真の重複枚数やレーザのスイス被覆を地図上に色分けして、 その計画で本当に必要な範囲を計測できるかを目で確認できます。
撮影諸元計算で諸元を決め、 コースジェネレーターでコースを引き、 KML高度設定で高度を入れた後の、最後の確認工程にあたります。
使い方
コースを読み込む
「KML / KMZ を選択」から読み込むか、画面にファイルをドラッグ&ドロップします。
- 1ファイル=1ミッションとして扱います。複数選択すれば、複数日・複数ブロックの計画をまとめて集計できます
- 開いた線はコース、閉じた線とポリゴンは計測範囲(現場の外周)として自動で振り分けます
- 振り分けが意図と違う場合は、ミッション名の右にある平行四辺形のボタン(▱)で計測範囲へ、計測範囲一覧の矢印ボタン(⤳)でコースへ、ワンクリックで入れ替えられます。ボタンにマウスを乗せると説明が表示されます
ProgressMapのように現場の外周を閉じたラインで書き出すソフトもあるため、この自動判別と入れ替えを用意しています。
バッテリー条件を入力する
手順2で機体側の条件を入れます。全ミッション共通の設定です。
- 1本の飛行可能時間: 実運用で1本あたり何分飛べるかを入力します(既定20分)。カタログ値ではなく、実際に着陸させている残量での値を入れると精度が上がります
- 予備率: 旋回・離着陸・回航などの余裕分を%で一括上乗せします。個別に旋回時間を積む方式ではありません
飛行速度を決めて時間と本数を確認する
ミッションごとに飛行速度(m/s)を入力すると、その場で再計算されます。
- コース延長: 本数と総延長(km)を表示します。横のバッジは距離の計算方法で、マウスを乗せると理由が出ます
- 斜距離(3D)/水平距離(2D): 高度モードがabsoluteで高度が入っていれば斜距離、対地高度(relativeToGround)や高度なしなら水平距離で計算します
- 飛行時間・バッテリー: 消費セット数(小数)と、実際に手配すべき本数(切り上げ)を分けて表示します
- 合計パネル: 地図の右下に全ミッションの合計が出ます。手配本数はミッション単位で切り上げてから合算し、通しで使い切る場合の本数も参考表示します
ミッション名の右にある複製ボタン(⧉)で同じコースを複製すれば、速度や機材条件を変えた案を並べて比較できます。
計測方式と対地高度を設定する
計測範囲を見るには、ミッションごとに「写真」か「レーザ」を選びます(既定は設定なし)。
どちらの場合も被覆幅は対地高度(AGL)で決まります。絶対高度ではないことに注意してください。
- 数値入力: 対地高度が分かっていれば直接入力します(既定60m)
- DEMから: 「地理院DEMから算出」を押すと、コース上の点(最大300点)の地表標高を取得して
AGL = 絶対高度 − 地表標高 − ジオイド高で算出します。平均・最小・最大が表示され、被覆計算には平均値を使います
DEMの種類・ジオイドモデル・高度の基準(楕円体高/標高)は、サイドバー下部の「標高データの設定」で変更できます。KML高度設定ツールの既定出力は楕円体高なので、初期値のままで整合します。
写真の条件を設定する
「写真」を選ぶと、カメラとラップ率を指定できます。
- カメラは撮影諸元計算と同じプリセット(P1各レンズ・L1・Phantom 4 RTK・H20広角・Matrice 4E/4T広角)から選びます
- OL(オーバーラップ)とSL(サイドラップ)を入れると、写る幅・撮影間隔・GSDが表示されます
- あわせて「この速度だと○秒ごとに1枚」と表示されるので、機体の連写性能が追いつくかをその場で確認できます
レーザの条件を設定する
「レーザ」を選ぶと、スキャン角と旋回除外を指定できます。
- 有効FOV: スイス幅は
2 × AGL × tan(FOV/2)です。走査端は精度が落ちるため、全FOVより絞った値(±30°など)で見積もるのが一般的です。プリセットのチップから選べます - 旋回前後の除外: 旋回で機体姿勢が乱れる区間を被覆から外します。進行方向が45°以上変わる点で直線区間に分け、各区間の前後を指定距離だけ削るため、一筆書きのジグザグKMLでも旋回ごとに効きます
計測範囲を地図で確認する
設定すると地図に被覆が色分け表示され、左上に凡例が出ます。
- 凡例: 重複数ごとの面積と、被覆合計・最大重複を表示します
- 表示・濃さ: チェックで被覆の表示を切り替え、スライダーで濃さを調整できます。下の地図や現場外周と見比べるときに使います
- 確認の要点: 計測範囲ポリゴンの内側が十分な重複で埋まっているか、外周部が1枚(1パス)だけになっていないかを見ます
被覆は平坦地を仮定した概算で、凡例に計算解像度も表示されます。起伏の大きい現場では、実際の被覆は高い場所ほど狭く、低い場所ほど広くなります。
よくある質問
absoluteで高度が入っていれば高低差を含む斜距離、
relativeToGround(対地高度)や高度なしの場合は水平距離です。
対地高度のKMLをそのまま3D計算すると地形の起伏が距離に反映されず誤った値になるため、
あえて2Dで計算しています。バッジにマウスを乗せると判定理由が表示されます。