概要・機能
水準野帳は、直接水準測量の観測手簿をスマホ・タブレット上で記録できる電子野帳ツールです。 後視(BS)・前視(FS)の読値を入力するだけで、器械高・比高・各測点の標高を自動計算します。 往路・復路の観測から往復較差を求め、許容範囲を超える区間を特定できるため、現場での再測判断を素早く行えます。
BS/FS入力で比高・標高を自動計算
往路・復路の管理と往復較差の算出
区間較差から再測すべき区間を特定
観測手簿・較差レポートをCSV出力
地図表示・SIMA座標の取り込み
オフライン対応PWA・データは端末内に保存
現場利用のヒント: ホーム画面に追加(インストール)しておくと、
アプリのように起動でき、ブラウザの自動データクリアの影響を受けにくくなります。電波の届かない現場でも利用できます。
使い方
プロジェクトと路線を作成する
「データ」タブから新規プロジェクトを作成します。
- 起点(既知のBM・水準点)の標高を設定
- 「+路線」で観測路線を追加
観測値を入力する
「観測入力」タブで、行を追加しながら読値を入力します。
- BS(後視): 既知点・もりかえ点に立てた標尺の読値
- FS(前視): 求点・次のもりかえ点の読値
- TP(もりかえ点): 器械を据え替える中継点
比高・標高を確認する
入力に応じて器械高(IH)・比高・各点の標高が自動計算されます。
- サマリーで路線全体の比高合計を確認
- 往路の入力後、「往路から復路を再生成」で復路の測点を逆順コピー
較差を確認して書き出す
「較差確認」タブで往復較差と区間ごとの較差を確認します。
- 許容範囲を超える区間を特定して再測
- 「データ」タブから観測手簿CSV・較差レポートCSV・JSONバックアップを書き出し
注意: データはお使いの端末のブラウザ内に保存されます。
機種変更やブラウザのデータ削除に備え、重要なプロジェクトは定期的にJSONバックアップを書き出してください。
よくある質問
BS・FS・TPとは何ですか?
BS(後視)は既知の標高を持つ点や中継点に立てた標尺の読値、FS(前視)は標高を求めたい点の読値です。
TP(もりかえ点)は、見通しの関係で器械を据え替えるときに使う中継点で、その点でFSを読んだ後に次のBSを読みます。
往復較差はどう確認しますか?
往路と復路の両方を入力すると、「較差確認」タブで往復の比高差(往復較差)が自動計算されます。
あわせて測点ごとの区間較差も表示されるため、どの区間で誤差が大きいかを特定できます。
インターネットがない現場でも使えますか?
使えます。オフライン対応のPWAなので、一度読み込んでおけば電波の届かない場所でも観測入力・計算が可能です。
ホーム画面に追加しておくとより安定して利用できます。
SIMAデータの座標を取り込めますか?
取り込めます。SIMA読込時に平面直角座標系の系番号を指定すると、「地図」タブで測点を正しい位置に表示できます。
系番号はSIMAファイルには含まれないため、対象地域の系番号を選択してください。
トラブルシューティング
標高が計算されない・空欄のままになる
解決策: 起点の標高が設定されているか、各行のBS/FSが正しく入力されているかを確認してください。
もりかえ点では前の器械でFSを読み、据え替え後にBSを読む必要があります。
地図に測点が表示されない・位置がずれる
解決策: SIMA座標を使う場合は、平面直角座標系の系番号が正しく設定されているか確認してください。
系番号の取り違えは、表示位置の大きなずれにつながります。